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時代と民族を超える輪廻の旅(3) 西洋で始まった輪廻研究 作者:王漢廷、李千層
【大紀元日本6月17日】前出の英国のマッコリー君や中国の唐江山君の例だけでなく、類似した事例は世界各地にあり、輪廻転生の考え方は、特定の民族や宗教に限ったものではないといえる。しかし、全ての社会で、それに関して研究が進められているわけではない。南アジアのある地域では、輪廻は常識のようなもので、誰も研究しようとはしないし、中国大陸には、研究のための自由な空気がない。これらの地域に比べ、西洋では、厳粛な学術態度と相対的に自由なアカデミズムによって、輪廻研究のための条件が創り上げられた。
西洋の輪廻に関する系統的な研究は、遠く1882年の「心霊研究協会」成立まで遡る。その協会の主要な目的は、霊媒師が自動書記などで著す死後の状況を調査し、明らかにすることであった。1882年から1930年の間、フランス、イタリアなどの協会研究者らが、前世を記憶している人たちの事例を集めた。その中には、長期的な調査による裏付けがあり、十分に説得力のあるものもあった。こういった個人の前世の記憶を基に調査、実証する方法は、「伝統的方法」と称されている。
また、催眠療法を使った別の研究方法もある。フランスの最も有名な特異現象の研究家であるアルベルト・デ・ロハス氏は、初めて系統的に催眠法を利用し、被験者を前世の記憶の世界に遡らせた。そして、被験者が輪廻転生に全く無関心の場合でも、彼が退行催眠をかけると、彼らはほとんど例外なく前世の記憶を思い出すということがわかった。ロハス氏は、1905年に自ら発見したことを文章にまとめている。
1956年にモレー・バーンスタイン氏が著した『マーフィー氏の捜索(THE SEARCH FOR BRIDEY MURPHY)』では、作者自身が参加した催眠案件を通して、輪廻転生の概念と催眠回帰療法とを結合して、西洋の近代的な輪廻転生の研究を呼び覚ますきっかけを作り、まもなく訪れる輪廻研究ブームのために大きな舞台を築いた。
輪廻研究の代表的人物−イアン・スチーブンソン
輪廻の研究と言えば、「伝統的方法」を用いて輪廻研究を行った、米国バージニア大学の著名な精神病学者であるイアン・スチーブンソン博士を挙げないわけにはいかない。彼が1960年に発表した『前世の記憶を証明する』は、現代の西洋における輪廻研究の先駆けとして賞賛された。それからの40年間、彼は世界各地を奔走し、2600余りの案件を収集し、専門書10冊と学術論文数十篇を発表したが、そのうちの多くが研究者たちによってバイブルとして引用された。特に『輪廻を暗示する20の案件(TWENTY CASES SUGGESTIVE OF REINCARNATION)』と『前世を記憶する子供たち(CHILDREN WHO REMEMBER PREVIOUS LIVES)』の二冊は、後進の研究者の多くが手引きとした。
『輪廻を暗示する20の案件』は、同博士の名作だ。著作中に掲載されている輪廻転生に関する20のケースは、彼が1961年から1965年の間にインド、スリランカ、ブラジル、レバノンおよび米国のアラスカで収集され、整理・検証されたケースの一部である。
同書中に、輪廻転生の例としては非常に珍しく、研究価値のあるケースが挙げられている。同博士が「交換転生」と呼ぶもので、中国の歴史書に記載されている「借屍環魂(死体を借りて、魂が転生する)」に相当する現象である。
インドの児童ジャスボ君は、3歳半のとき天然痘で死んだ。埋葬が間に合わず放置しておいたところ、その晩に生き返った。数日後にはまたしゃべれるようになり、数週間後にははっきりと自らの意思を表現できるようになった。しかし彼は、自分はジャスボではなく、ある村の22歳の青年だと言い張り、自分が死んだ当時の状況を詳細に描写してみせた。彼は、村での婚礼儀式で、ある村から他の村に移動していた最中に、金を貸した男がくれた毒入りの飴を食べてしまい、乗っていた馬車から転落して頭部を挫傷して死亡したという。そのうえ、彼はジャスボ君の家族が作るものは何も口にせず、自分は更に高い社会階層のバラモンであると言い張った。もし、善意あるバラモンの婦女が彼のために食事の支度をしなかったなら、彼は餓死していたことであろう。後に彼の言っていることが真実であるとわかり、前世の家人たちはしばしば、彼を家に連れて行き遊ばせた。彼は「実家」にいる時には心を開き、ジャスボ君の家には帰りたがらなかった。なぜなら、そこでは孤独と寂しさを感じたからだ。
スチーブンソン博士にはそのほか、『輪廻転生と生物学−この出会い』『自然に話せるようになる特異な外国語能力の研究』『輪廻型の案件(全四巻)』等の著作がある。同博士は、西洋で最初に輪廻研究を行った人ではなかったが、真摯な姿勢と厳粛な態度、突出した学術的地位によって、彼の輪廻転生研究は社会全体から注目と尊重を勝ち得ることとなった。
(07/06/17 22:08)
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