■大紀元日本 http://www.epochtimes.jp/jp/2008/05/html/d65345.html



赤ちゃんの健やかな成長には、妊娠時にリラックスすることが大切(Scott Olson/Getty Images)

妊娠時のストレスは、乳児に影響を与える

 【大紀元日本5月29日】米国の研究によると、妊娠時にお金や人間関係などのストレスに曝された女性の子供は、アレルギーや喘息に罹りやすくなるという。ロイターが22日伝えた。

 米ボストンにあるハーバード・メディカル・スクールのロザリンド・ライト(Rosalind Wright)博士らは、ボストンで生まれた新生児387人のへその緒の血液から、IgE(アレルゲンに対する抗体値)を調べた。その結果、母親が妊娠時に、ダニやホコリに曝される環境におらず、一方で強度なストレスを感じていた場合、産まれた子供はホコリに対する強いアレルギー反応を示したという。

 ライト博士は、「この研究で、経済的な問題や、人間関係といったストレスを抱えると、それが妊娠時であろうと、子供の免疫系統に影響するという学説に更に根拠を与えるだろう」と話している。

 この結果は、母親の人種、社会層、学歴や喫煙の有無といった要素とは関連性がなかったという。

 ライト博士は更に、「この研究結果は更に、ストレスは“社会的な汚染物質”であるという概念を立証することになるだろう。これを“吸い込む”と、人間の免疫反応に影響を与えるからだ」と述べた。

 今回のライト博士らによる研究の元となったのは、ロンドン大学のアンドレア・ダニーズ(Andrea Danese)博士による研究だった。ダニーズ博士らは、ニュージーランドで生まれた子供たち1,000人を対象に、新生児の時から32歳になるまで調査を行った。

 研究によると、子供の時に母親からの無視、厳しすぎる躾、性的虐待などの扱いを受けた子供は、20年後になっても血液の炎症度が高いという。

 循環血液中の炎症マーカーであるC-反応性蛋白質(CRP)のレベルが高い人は、低レベルの人に比べて、心臓病、卒中、糖尿病などに罹り易い。

 ダニーズ博士は、「子供の頃に感じるストレスは、身体の発達の方向性を変えることがあり、病気になるリスクにも長期的な影響を及ぼす」と今月初めに米シカゴで開かれた会議で述べた。

 ダニーズ博士は、子供時代の過度なストレスは、人体の副腎皮質グルココルチコイドという、炎症を抑える働きをするホルモンの分泌を減少させ、これが後の人生でストレスに打ち勝つ能力を低下させ、うつ病や精神病の引き金になると指摘している。