【大紀元日本4月19日】 最新の米国医学誌『分子治療』(Molecular Therapy)によると、人体に無害のレオウイルス(reovirus)が、ガンの幹細胞を破壊することができ、同時に人体の抗ガン免疫系に刺激し、有効にガンを抑制できることがカナダの研究者により分かった。
レオウイルスは正常な細胞の中では増殖しないが、ガン細胞の中では急速に増殖する。細胞を破壊し、さらにレオウイルスが自ら他のガン細胞に移ることができるのを、研究者は突き止めた。
殆どのガン研究は実験室で培養したガン細胞株を対象としているのに対し、カナダのダルハウジー大学医学部の研究チームは、患者から採取した乳がん組織の細胞を使用し、レオウイルスの抗がん作用を検証した。その結果、レオウイルス(reovirus)は、ガンの幹細胞を破壊することができ、同時に人体の抗ガン免疫系に刺激し、有効にガンを抑制できることが分かった。
化学治療は短時間で分化の速い細胞を殺せるが、分化の遅い幹細胞にはあまり効果がない。これは、化学療法実施後に腫瘍が快速に縮小する理由であるが、幹細胞は依然人体に存在しているため、腫瘍が再び大きくなる理由でもある。
カナダ研究チームのリパチュク氏は、ガンの幹細胞は絶えず新しいガン細胞を生成しており、ひいては少ない幹細胞でも悪性の高い腫瘍を形成することができる。しかも、このような腫瘍が化学療法や放射線治療に強い抵抗力を持っていると指摘した。
臨床では、すでに完治したと思われるガンは、数年後再発した症例はこのような幹細胞によるものである。幹細胞は腫瘍発生の早期段階に様々ルートで、体のあっちこっちに移って潜伏するようになっており、時期がきたら、活動し始める。リパチュク氏は、「一般のガン細胞をすべて殺しても、ガンの幹細胞が残されたら、何れか再発してしまう」と説明した。
ダルハウジー大学医学部研究チームは、レオウイルスのガンの幹細胞を破壊できる特性と、人体本来の免疫システムを利用して、有効なガン治療法の開発に計画している。
(記者・簡鴻梅、翻訳・叶子)
(09/04/19 10:42)
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