■大紀元日本 http://www.epochtimes.jp/jp/2009/05/html/d86805.html



4月30日メキシコシティ、豚インフル感染を予防するためにバスに乗っている乗客は全員マスクをつけている(Getty Image)

新型ウイルス、アジアで発生の可能性

 【大紀元日本5月2日】メキシコから始まり、世界中に感染が広がり続けている新型ウイルスはアジア又はユーラシア大陸に由来することから、中国大陸から伝わったものではないかとの推論は各地から出て来ている。これについて、中国当局関係者は4月29日、強く否定した。

 英紙「デイリー・テレグラフ」は4月30日に、メキシコ全国疾病制御センターのミグエル・アンヘル・レザナ主任が、新型インフルのウイルスのDNAは中央アジアおよび東アジア地区のウイルスに非常に似ていることから、ユーラシア大陸地区に属するものとしていえるとし、アメリカ大陸地区のものではない可能性が高いとの見解を報道した。

 メキシコで最初の発病者が5歳男児のエドガ・エルナンドちゃんであることが分かっており、エルナンドちゃんは大型養豚場のあるラガロリア地区に住んでいることから、この場所で、豚に感染したウイルスが変異し、ヒトに感染したと推測されたが、地元関係者はウイルスが突然変異した証拠はないと否定した。

 また、今年2月と3月にこの地区は数百人がインフルエンザに掛かったことについて、メキシコ衛生関係職員は、患者らのサンプル検査結果はH1N1型ウイルスの感染ではなくて、従来のインフルエンザであることを明らかにした。

 *アジアが発生地なのか

 4月28日の米紙「ニューヨーク・タイムズ」によると、医学専門家の多くのはアジアおよび香港のインフルエンザは人口密集している中国東南部から由来すると指摘しているという。特に中国東南部の農村地区では、人は豚や鶏と密接して生活しており、家畜からの感染する可能性が高いと示した。さらに、数千万人の死者を出したスペイン風邪のウイルスも中国東南部から来たものとみる研究者もいる。

 これに対して、アジアのインフルエンザ専門家は、今回の新型ウイルスはアジア地区の動物から人間に移ったものではないとした。国際連合食糧農業機関(FAO)のアジア・太平洋地区グローバル疾病救急センターの地区部長スマシュ・モーザリア氏は、「アジアから由来するものならば、アジア地区で多くの人が感染しているはずだ」と指摘した。

 *中国で既に発生か

 一方、中国工程院研究員の陳煥春氏は少し前に、メディアの取材に対して、華中農業大学ではすでに豚インフルに対応するワクチンの研究製造に成功したと発表した。これに対して、台湾中興大学獣医病理学教授の劉正義氏は、今回のウイルスは新型ウイルスであり、中国はこの新型ウイルスを如何に入手し研究開発したのかと問いかけた。また、中国で入手したとしたら、既に中国国内で豚インフルの発病症例があったことを意味するのかと指摘した。

 陳氏はこれに対して後に、「この豚インフルのワクチンは皆が言う豚インフルのワクチンとは異なり、両者は関係ないものだ」とし、「誤解だ。当時、自分が話したワクチンとは、華中農業大学が研究開発し豚を対象とした一般のワクチンであり、メキシコで流行っている人を対象とする豚インフル用ワクチンではない」と弁明した。

 中国政府は「重症急性呼吸器症候群(SARS)」発生した時も、事実を隠した過去があったため、多くのネット利用者は、陳氏の発言に対して、中国国内では早くから既に豚インフルエンザの発病症例があったではないかと疑い、陳氏は口を滑らしたのではないかと推測している。

 *陜西省百人以上の学生インフルに感染、当局否定

 4月28日、中国衛生部のホームページに掲載された陜西省で百人以上の学生がインフルエンザに集団感染し、学校が閉鎖された情報は、夕方には削除された。一方、世界保健機関(WHO)駐中国代表のハンゾ氏は同日の豚インフルエンザ情報発表会で、中国大陸では豚インフルエンザに感染した際に現れる症状のある患者は複数が出ていると明らかにした。しかし、確認又は豚インフル感染の疑いのある症例はまだないと示した。

 *福建、珠江等地区、豚の死骸放置

 一方、4月28日の中国「東南快報」および「中国食品科技ホームページ」によると、福建省福清城頭鎮あたりの河川や珠江南海大瀝あたりの河川では、約百頭の豚の死骸が漂い、長期にわたり放置したりしていることから、腐敗が進み悪臭が付近を充満しているという。住民らは豚の死亡原因は豚インフルエンザであると不安を抱えた。

 また、「ニューヨーク・タイムズ」紙によると、2年前に中国ではある種の流行病が原因で約100万頭の豚が死亡した。当時の豚の病死率が非常に深刻であったため、豚肉の価格も一気に90%まで急騰した。獣医らは豚の死亡を引き起こした原因が、豚生殖器・呼吸器症候群(PRRS)であるとし、人間には影響しないとの見解だった。しかし、これに対して中国政府は病気発生感染に関する報告もなく、国際団体にも詳細情報を提出していないという。

 (翻訳編集・余靜)