THE EPOCH TIMES

<赤龍解体記>(2) 18大をかけて乱戦

2011年02月06日 09時01分

 2010年10月18日、中共第17期中央委員会第5回全体会議(5中全会)で、江沢民等から強い後押しを受けた太子党の習近平氏が、軍の要職・中央軍事委員会副主席に選出された。これで、軍副主席の選出が見送られるなどの風説が一掃され、習氏がポスト胡錦涛の道を歩めるか否かという謎も解けた。

 5中全会は政権交代の重要な前哨戦であり、政治の時代を分ける分岐点である。任期が残り2年となった胡錦涛総書記は今後、新たな業績を作り更なるステップへ進むより、無事にその職務を全うしようとしているものと思われる。一方、次期最高指導者に確定した習近平氏は、足元を確かめながら小心翼翼と前へ進み、各派閥とのバランスを保ちつつ2年後の青写真を構想し、とりわけ自身のカラーとその打ち方を考案しなければならないだろう。

 しかし、中共の政界はそのような単純構造ではない。5中全会前後から、党内の各派閥間で凄まじい乱戦が繰り広げられ、いろいろな方式でかけ引きや戦いが行われている。こういった戦闘は18大開催まで続き、優勝劣敗のゲームを通じて勢力の再編成が成し遂げられるのである。次の出来事がその一例として挙げられる。

 国営新華社通信によると、昨年12月6日から9日まで、習近平は重慶を視察し、同じ太子党で中共重慶市書記・薄煕来の「唱紅打黒」※運動を大いに評価している。

 習近平と薄煕来の間には、かなりのわだかまりがあるという。しかし、胡錦濤に対抗するに当たって、薄煕来は欠かせないやり手として江沢民から重用されているし、2年後に重要ポスト(少なくとも政治局常務委員へ昇格と見られる)に配置されるだろうと予測される。そこで、薄煕来にエールを送ることによって、習近平は上海組、太子党、毛派(左派)の支持を得ることもできるし、この潜在ライバルを味方につけることもできると見られている。

 中共広東省書記・汪洋氏は、胡錦濤の大将であり、薄煕来と肩を並べる次世代のダークホースとされ、18大で国家指導者格として抜擢されるという。しかし、この汪洋氏も最近、習近平に次いで薄煕来を支持すると明言した。

 むろん、汪洋氏の発言が瞞天過海(人目をくらましてひそかに悪事を働く)であるかどうかは知れないが、ただ現象論的に言えば、このような挙動は、政界の風向きが大きく変わり、胡錦濤勢力が著しく衰微し、習近平株が大幅に上がったことを意味していると見られる。

関連キーワード
LINE NEWSに『中国の今を伝える 大紀元時報』を登録する方法
^