THE EPOCH TIMES

色で分かれる中国茶

2012年11月19日 07時00分
【大紀元日本11月19日】中国では「茶」は「茶 (ちゃ) 」とも「茗( めい)」とも呼ばれ、神農の時代から飲まれてきたようである。漢詩に茶を表す文字が見られ、それが最古の文献といわれている。当時は嗜好品というより、薬としての役割が強かったようだ。

 中国茶は発酵の進行度により、淹れた茶の色が濃くなり、味も濃厚になる。色の変化から六大茶類(緑茶、青茶、黒茶、紅茶、白茶、黄茶)に分けられる。

 緑茶

 緑茶は茶葉を摘み取った後に加熱処理を行なう無発酵茶である。日本の緑茶とは異なり、加熱の際に茶葉を蒸さずに釜炒りする方法が主流だ。中国においても、緑茶はもっともポピュラーで、中国本土で消費する中国茶の7〜8割を占める。代表的な緑茶は 龍井茶、黄山毛峰、信陽毛尖、 碧螺春、廬山雲霧、恩施玉露、滇緑などである。

 龍井茶(ろんじんちゃ)は杭州市の特産で、色が緑、茶葉が平、味が醇和、香が馥郁であることから四絶という。飲み方は、湯呑に茶葉を好みの分だけ入れ、81〜90度の熱湯を加える。飲む時、茶を湯呑に3割ほど残して、その都度お湯を加える。それを繰り返せば数杯堪能できる。ネット販売では、100グラムで約3千円である。

 白茶

   白茶は、主に中国の福建省で生産されている中国茶で、若葉と芽を選んで摘み、わずかに発酵してから乾燥する。六大茶類の中では唯一「揉捻」をしないため発酵はゆっくり進む。その若葉の産毛が白く見えるところから白茶という。一芯一葉で摘むことがほとんどの白茶には高級品が多い。代表的な白茶は白毫銀針、白牡丹、寿眉、白毛猴などである。

 最高級の白亳銀針(はくごうげんしん)は福建省で作られる。味は芳醇で口当たりが良く渋みがなく、爽やかな緑の香りがし、甘い後味が舌に残る。淹れる場合、80度のお湯で3分蒸らす。ネットでの販売価格は、100グラムで約5千円である。

 黄茶

   黄茶は茶葉の芽を摘み、緑茶とは異なりゆっくりとした加熱処理によって酵素による酸化発酵を行ってから、悶黄という熟成工程に至る。茶葉と茶の色が淡い黄色であることから黄茶という。かつて清朝皇帝も愛飲したといわれ、中国茶の中で最も希少価値が高い。代表的な黄茶は君山銀針、霍山黄芽、蒙頂黄芽などである。

  君山銀針(くんざんぎんしん)は黄茶の中の最高級品で、湖南省北部にある洞庭湖の君山島で採れる茶葉から作られた物が本物である。茶葉は、春の訪れを祝う清明節の3日前後に摘んだ新芽で、淹れた茶の色は薄く、飲み口も淡く繊細で、さっぱりとした風味の中にわずかに悶黄による香りを感じる。但し、初めて飲むと薄いと感じる人が多く、君山銀針のデリケートな味を理解するには、ある程度の経験が必要である。淹れ方は、湯呑にひとつまみの茶葉を入れ、65~75度に冷ましたお湯を注ぎ、茶葉が上下にジャンピングする様を楽しみながら、茶葉が降りていくまで5~6分待てば飲みごろ。ガラス器で淹れる場合、香りを逃がさないように蓋をすることがコツである。ネット販売では100グラム4千円のものもある。

 青茶

   青茶はある程度発酵を進めてから加熱処理した半発酵茶である。茶葉が発酵過程で銀青色になるから「青茶」という。烏龍茶も青茶である。よく揉みこまれているため、茶葉のひとつひとつが球状か曲がりくねった棒状で、色が烏のように黒く、揉みこまれた茶葉の形状が竜の姿に似ているから烏龍茶ともいう。代表的な青茶は凍頂烏龍茶、東方美人、武夷岩茶、鉄観音、黄金桂、水仙茶、白鶏冠、大紅袍などである。

 烏龍茶の生産量は中国福建省がトップで、台湾がこれに続く。福建省北部にある武夷山市の武夷岩茶が烏龍茶の代表的銘茶として知られるが、日本においては、福建省中部の安渓県で作られる「鉄観音」の知名度が高い。

 烏龍茶の淹れ方はまずは茶器を温め、急須に茶葉を適量入れる。約95度のお湯を入れて、すぐ1煎目を捨てる。更にお湯を入れて、約1分蒸らした後に注いで飲む。烏龍茶は味がなくなるまで何煎でも楽しめる。烏龍茶の種類によって値段が違うが、100グラムで約2千円である。

 紅茶

 紅茶は茶葉を乾燥後、徹底的に揉みこみ、最後まで酸化発酵させる。紅茶と呼ばれるのは、茶碗に淹れた茶の色が赤くなるからである。中国で製造される紅茶は煙で燻したかのような香りがすることが多く、実際に松葉で燻すものもある。代表的な中国紅茶は祁門紅茶、滇紅、英徳紅茶、宜紅、四川紅茶、正山小種などである。

 祁門紅茶(キーマン)は安徽省祁門県産で、三大銘茶のひとつである。「蘭の香り」に喩える微かなスモーキーさが漂い、味は渋みが少なく糖蜜のような甘さを持つ。イギリス女王の誕生日茶会に饗されることでも知られる。また、特貢、貢茶、礼茶、特茗、特級、一級、二級、三級の8等級がある。特貢と貢茶は非常に高価ゆえに政府高官や国賓へのギフト用に使われることが多く、日本国内に流通する等級としては一般に特茗以下である。品質が上がるほど、味の濃度が増し、香りの余韻も強くなる。ネット販売では100グラムで約2千円である。

 黒茶

 黒茶は緑茶と同じように加熱処理を行ってからコウジカビによる後発酵する、六大茶類中で唯一微生物により発酵したお茶である。他の茶とは異なり、新鮮なものではなく長期に亘って発酵させたものが珍重される。保存期間は長いもので数十年にもおよび、ワイン並みのビンテージものが存在する。後発酵を行うため、独特の風味がある。プーアール(普洱)茶が黒茶の代表格であり、その他に六堡茶、碁石茶、茯茶、阿波晩茶などもある。

 プーアル茶は雲南省の西双版納州の普洱市及び臨倉市が主な生産地で、後発酵の方法によって生茶と熟茶に分かれる。

 生茶は緑茶を残存する酵素で発酵した茶葉で、生産されてまだ日が浅い茶葉は極めて緑茶に近い。しかし、年代を経るほどに、白茶様、烏龍茶様、紅茶様の香りとなり、最終的にはプーアル熟茶に近い香りと味わいになる。数十年を超えるようなビンテージ品は希少価値が高く、高価で取引される。日本で上質な生茶を入手するのは、極めて難しい。

 熟茶はプーアル生茶を多湿状態に置き、カビで発酵する。年代を経た茶葉の風味を短時間で量産する方法として、1973年から作られるようになった。生茶に比べて色が濃く、暗褐色を呈す。一般的に販売されているプーアル茶は熟茶である。

 プーアル茶の淹れ方は、先ず急須に熱湯を注ぎ温め、湯呑(茶杯)にその湯を注ぎ湯呑も温める。急須に茶葉を4~5グラム入れて、たっぷりの熱湯を注ぎ、洗茶してすぐに捨てる。それから急須に熱湯を入れ、蓋をして好みにあわせて蒸らしてから、温めていた湯呑に入れて飲む。ネット販売では2~3千円である。

(翻訳編集・東山)


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