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中国長者番付トップの黄光裕会長が逮捕(資料写真)

中国長者番付トップ逮捕、投資危険性が再浮上

 【大紀元日本11月30日】中国家電小売業最大手・国美電気グループ(以下、国美電気)の黄光裕・会長が株のインサイダー取引疑惑で11月19日に北京公安局に拘束されたことについて、海外メディアは、中国への投資の危険性を再び指摘した。

 *創始者が逮捕、国美電気経営危機に直面

 黄会長は兄が所有する山東金泰制約医療設備企業グループ(以下、山東金泰)の株を操作した疑惑で逮捕された。山東金泰は上海証券取引所で上場し、昨年の前半8か月間で取引停止されるまでに株価が急速に9倍も上がった。しかし、黄会長が逮捕されてから、山東金泰の株取引は24日、香港で一時停止された。

 中国経済は国際金融危機の影響で低迷しており、国美電気も業績低下の圧力に直面している矢先、黄会長がインサイダー疑惑で逮捕されたことから、同企業の経営維持が懸念されている。
国美電気


 「商業週刊」によると、黄会長が創始した国美電気は近年、中国中産階級の電気需要増加の波に乗り、企業規模は数倍にも成長した。黄会長は現在、同グループ株の34%を所有し、個人資産は63億米ドル(約6,174億円)、中国の長者番付「胡潤百富」で過去5年間で3度も第1位を占めた黄会長は今年もトップだった。また、「フォーブス」誌のアジア・ランキングでは、中国第2位にランクインしている。

 従業員約20万人、中国の280都市1,200の直営店を有する国美電気の株は、2004年に香港で正式に上場し、昨年10月、パソコンソフト製造企業の米デル社と提携し、中国家電企業で初めて米パソコンを販売した。

 国美電気の関係者がブルームバーグ・ドッド・コムに提供した情報によると、黄会長が政府側に調査されたことは今回が初めてではないという。黄会長が所有している鵬潤不動産会社は昨年1月、中国銀行北京支店より非合法的に13億元(約182億円)の融資をした疑惑で取り調べられたという。さらに、今年6月の報道によると、同社は競争相手の蘇寧電気会社と共に脱税容疑で取り調べを受けたという。しかし、最終的に証拠はみつからなかった。

 中国・中産階級の増加に伴い、国美電気は成長が期待されていた。今年第1四半期の財務報告によると、国美電気の利益はすでに倍の15・9億元(約222・6億円)に増加したが、国際金融危機の影響で株価は、株取引停止の11月21日までに、77%下落した。投資会社クレディ・スイスも、国美電気の株評価をニュートラルから、アンダー・パフォーマンスへと降格した。

 *黄会長逮捕、中国投資危険度に再び注目

 「商業週刊」によると、黄会長の逮捕は何ら珍しくないという。 中国企業のトップらは急速に富を手に入れた後、訴訟に関係する事例は至る所にあるからだという。今年初めに、上海富豪・周正毅氏が社会安全基金を利用し、不動産開発に投資した疑惑で逮捕され、16年の刑に処された時も業界で騒がれた。今回の黄会長逮捕も同様に大陸の財界で取りざたされている。

 報道では、黄会長逮捕は中国民間企業が海外で上場するリスクを際立たせているとし、今回の疑惑は企業自体と直接関係ないにしても、黄会長が法律に抵触し不名誉なことをしたことで、国美電気への影響も大きいとみられている。香港・聯昌国際証券のアナリスト李基斯氏は、「企業の会長がトラブルを引き起こしたり、又は投獄されたりした場合、投資者の信用がなくなり、企業は困難に直面する可能性がある」と指摘した。

 また、香港鴻福証券研究部主管の鄧声興氏は、「黄会長の事例は珍しくない。中国が資本主義政策を行っていても、共産党政権の下では、すべての中国の企業トップらの財産は国有であることを意味する。農民は金もなければ、金を儲ける機会もないから、国家または銀行幹部に対して、コネを使って富を手に入れる」と説明した。そのため、中国国内で賄賂が横行する。カーネギー国際平和基金の昨年度報告によると、賄賂事例は中国で1年間約860億米ドル(約8兆4,280億円)の損失をもたらしており、中国の政治経済の安定にとって最大の脅威であると示した。また、この1年間で、すでに中国富豪3人が類似の犯罪で投獄された。

 一方、黄会長の逮捕が明らかにされてから、国連は11月21日に中国に対し、容疑者を正式に起訴する前にすでに拘束を行ったことに強く関心を寄せ、容疑者への合法的な手続き、弁護士や医師への連絡を制限したことを問題視している。

 
(記者・郭秋怡、翻訳編集・余靜)


 (08/11/30 08:48)  





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