【大紀元日本4月27日】米国食品薬物管理局(FDA)は最近、中国のヘパリン製造メーカー、「青島九龍生物製薬有限公司」と「上海第一生化薬業有限公司」に警告の書簡を送った。この2社は2007年から2008年にかけて、米国に汚染されたヘパリン・ナトリウムを大量に輸出したとされている。米国内において、同成分を投与した患者はアレルギー反応を起こしたり、死亡したりする事案が報告されているという。
米議会は、同機構の監督責任は不十分で、同汚染問題をずっと完全に解決していないとして、FDAの対応を強く非難した。
ヘパリンは、腎臓透析または、心臓手術の際に投与する抗凝固剤によく使われている。通常は豚の腸から採取される。
米FDAは、ヘパリンを注射後、アレルギー反応を起こす事案、または患者が死亡したとの報告を受けている。上記のメーカーの製品であるかどうか、不詳である。上記2社の中国メーカーは、カリフォルニア州のAmphastar Pharmaceuticals社とその子会社International Medication Systems社にヘパリンを輸出していた。
今回、FDAは初めて中国メーカーが汚染ヘパリン事件に関与している、と公表した。
FDAの調査によると、中国製のヘパリンは、過酸化されたコンドロイチン硫酸に汚染されている。FDAは2008年7月と8月、中国の工場に調査員を派遣、現地調査を行った。それにより、これらの汚染ヘパリンのメーカーは「青島久龍生物製薬公司」と「青島康原薬業公司」であり、商標を不正に変更してから米国に輸出したことを突き止めた。一方、「上海第一生化薬業公司」はFDAに、ヘパリンの中国製造メーカーに関する「虚偽な情報」を提示したとされている。
米議会での公聴会では、FDAの代表は証言陳述を行い、汚染されたヘパリンを製造する中国メーカーは12社に達するとし、詳しいリストの開示を拒否した。
近年、続発する中国製品の有毒問題に対応するため、米FDAは中国とインドで現地事務所を開設する予定。今夏までに、中国に常駐検査員4人を派遣する方針。
(記者・林文、翻訳編集・叶子)
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