■大紀元日本 http://www.epochtimes.jp/jp/2009/09/html/d93761.html



31日、高雄県甲仙郷小林村を訪れ、慰霊のための法要を行うダライ・ラマ(中央社)

ダライ・ラマ、台風被災地の慰問で訪台 与党、面会を拒否

 【大紀元日本9月1日】台風8号の犠牲者を追悼するため、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が30日深夜、台湾入りした。ダライ・ラマの訪台を要請したのは、民進党の自治体首長ら。台風被害への対応の遅れで、厳しく非難された馬英九・台湾総統は、民心の政権離れを恐れ、「人道」を強調する形でやむを得ず民進党の依頼を受け入れた。

追悼会を早める一部の僧侶

 ダライ・ラマの今回の訪台について、批判的な見方を示す向きもあった。複数の宗教団体は、追悼会をダライ・ラマ到着の前日に早め、空港やホテルでは多数の抗議団が待ち受けた。台湾大甲瀾宮の鄭銘坤(ゼン・ミンクゥン)副理事長は、「海外の僧侶だからといって、読経が上手とは限らない」と不満をもらしながら、ダライ・ラマの訪台には反対しないが、政治が絡まないことを望むと話した。

 一方、ダライ・ラマは31日、多くの犠牲者を出した高雄県甲仙郷小林村を訪れ、慰霊のための法要を行った。

与党政治関係者、ダライ・ラマとの面会を拒否

 蕭万長(シァウ・ワンチァン)台湾副総統は29日、ダライ・ラマの訪台期間中は、総統、副総統ともにダライ・ラマと面会しないことを表明。また、行政院長、国民党党首も、公私ともにダライ・ラマとの面会を拒否する意向だ。31日に同じ台湾南部で被災地を慰問した馬総統は、ダライ・ラマと一切接触をとらなかった。

民進党、人道に基づく訪台を強調

 高雄市の陳菊(チェン・ジュウ)市長は29日、馬総統がダライ・ラマの訪台に同意したことについて「人道的な配慮に基づき、政治と国境を越え、被災者の慰安を最優先に考慮した」と改めて評価した。

 蔡英文(ツャイ・インウェン)民進党党首は、ダライ・ラマの訪台は被災地に祈りを捧げるためであり、政治とは関係がないと強調した。

台湾弁公室、両岸関係への不利を懸念

 県市長の選挙を年末にひかえ、台湾では全国で与野党の選挙活動が広がっている。各地で行われた台風8号の犠牲者への追悼会も、選挙活動の一環とみられている。

 そんな中、中国の国務院台湾弁公室スポークスマンは30日の談話で、「ダライ・ラマの訪台は必ず両岸(中台)関係に不利な影響を及ぼす」と不満を表明しながらも、年末の選挙をにらみ、馬政権が不利となるような厳しい批判は控えているものとみられる。

(記者・万平、翻訳編集・余靜)