法学者ら「党が法を凌駕」と批判 司法独立に「政法委の撤廃」

2013年01月21日 12時50分
2012年8月、薄煕来氏の妻・谷開来・死刑囚の裁判が行われた安徽省合肥市の地方裁判所(Getty Images)

【大紀元日本1月21日】中国の経済専門誌・財経が主催した「司法改革と司法独立フォーラム」が16日、北京で開かれ、『中国司法改革年度報告(2012)』が発表された。国内の法学者や弁護士ら多数が出席し、法律をも凌駕する中国共産党の絶対的権力から、「ワンマン専制」が生み出されている中国の現状を批判し、司法独立の推進を呼びかけた。

 人民公安大学の崔敏教授は始めのあいさつで、司法の独立性を強調するとともに、中国の問題は、「党が法を凌駕し、ワンマン専制、ワンマン専政」になっているところだと指弾した。

 崔教授は、重慶モデルは法治不在で、司法が独立していない典型例だと切り捨てた。同市元トップ・薄煕来氏はワンマン専制の代表例であり、ほかの地方でも同様に幅を利かせ、法を私物化している人物が多数存在するという。

 同教授はさらに、司法や公安、検察などの部門を統括する政法委員会を撤廃することは、法治を前進させる第一歩であり決定的な要素であると踏み込んだ。

 北京大学法学院の賀衛方教授は、中国の司法改革が過去十年間も停滞したのは、司法改革の目標が不明瞭で、憲政、三権分立、司法独立の三つを提案してはならない禁忌であったことが原因であると指摘した。

 中国政法大学の王建勲副教授は、政府が発行している文書には曖昧な表現が多く、それらの解釈権は政府が握っていると咎めた。いわゆる改革も「刑事訴訟や弁護士管理のように、多くの領域では実は後退している」。司法を改革するカギは司法の独立にあり、司法を独立させることができれば、政治改革にともなう社会不安も最小限に食い止めることができると主張した。

 政法委員会

 専門家らが司法独立の足かせとして挙げた政法委員会は、共産党中央直属の中央政法委員会と党の各行政単位(省・市・県)に設置された地方の政法委員会から構成されている。中央や地方の司法・公安・検察などを一手に管理する同部門は、法的手続きを踏まずに市民に処罰を加えることのできる「無法地帯」でもある。

 2002年から2012年までの10年間、中央政法委トップの羅幹氏と周永康氏は、最高指導部となる政治局常務委のメンバーで、その権力幅は以前よりさらに拡大された。羅・周および彼らの後ろ盾となる江沢民の下で、警察権力が暴走し、法輪功学習者や陳情者、人権活動家らへの迫害がエスカレートした。中でもとりわけ「法輪功取締機関」として設立された政法委管轄下の「610弁公室」は、全国で恣意的に法輪功学習者を拘束し、彼らへの迫害も残忍さを極めた。

 今月7日に一旦、廃止と発表されていた「労働教養制度」は政法委のこういった無法統制を可能にし、さらに助長した制度である。裁判なしで最長4年間、市民を拘束し強制労働処分を下すことのできるこの制度は政法委にとってもっとも都合の良い制度であり、政法委の病巣とも言われている。

 

(翻訳編集・竜崎/張英)


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