〈インタビュー〉マイク・ポンペオ米国務長官「中国共産党は米国に浸透している」

2021年01月11日 17時01分

米国の言論を先導する有識者や高官に単独インタビューを行う英字大紀元(エポックタイムズ、Epoch Times)のインタビュー番組「米国の思想リーダー」は、このほど、国務長官マイク・ポンペオ氏に話を伺った。

ポンペオ氏はこれまで取り組んできた中国と中国共産党とを区別するための呼びかけの重要性について語った。長い歴史を持つ中国と、自由を希求する中国人は、世界で横暴な振る舞いをする共産党体制は違うと強調した。ポンペオ氏はこれまで同番組に出演する政府高官としては最高位となる。聞き手はエポック・タイムズ上級編集者ヤン・エキレック。


エキレック:本日は米国のマイク・ポンペオ国務長官を迎え、中国共産党(中共)と中国を、区別することの重要性と、信仰の自由がなぜ米国の外交政策の中核にあるのか、そして中共から米国を守る必要性についてお聞きします。「米国の思想リーダー」ヤン・エキレックです。ポンペオさん、当番組へご出演いただき、ありがとうございます。

ポンペオ:ありがとうございます。

エキレック:ニクソン図書館でのスピーチで、4つの中国へのアプローチについて締めくくり、中国の反体制派が何十年も前から、中共の本質について警告していたにもかかわらず、ほとんど無視されてきたことに触れました。あなたはこの状況を変え、様々な反体制派を歓迎し、話をして、これらのことを学んでいました。世界人権デーでは、法輪功学習者に対する深刻な人権侵害で、中国の高官に制裁を科しました。これは21年にわたる中国での法輪功迫害で初めてのことです。大紀元は実際これについて論説を書き、この問題を広く取り上げてきました。なぜこんなに時間がかかったのか教えてください。

ポンペオ:難しい質問ですね。天安門事件まで遡る必要があります。私たちはこの政権の本質をわかっていました。率直に言って、世界中の自由を愛する人々は、歴史を通じて独裁政権の本質を見抜いていましたが、それを無視してきました。私たちがこれを無視した理由の一つは、外交政策を確立していたからです。中共と十分な取引をし、交渉をすれば、中共の一部は少なくとも対外的に公正かつ互恵的に取引するだろうと信じていました。しかし、それは完全に間違っていました。様々な理由のため、あらゆる方面からの抵抗がありました。

経済的な理由や、より良い状況になると信じている人もいましたが、明らかにそうではありません。トランプ大統領は、選挙運動を開始し、就任したときからこのことを認識していました。今では米国だけでなく、西側諸国の中国に対する見方も根本的に変わったと思います。欧州、豪州、東南アジアも分かっています。彼らは中共が悪だということを認識しています。

反体制派が警鐘を鳴らして、これらの問題を訴えている間、我々は彼らを見過ごしていました。他の課題があり、非常に深刻なテロ対策キャンペーンに取り組んでいました。そのため、この巨大な脅威から目を逸らし、その結果現在この脅威に直面しています。我々の国に侵入しています。中共は米国に浸透しています。トランプ政権はあらゆる面で舵を取り、米国が再び正しい道に戻り、中国の共産主義の脅威から米国を守ろうとしています。

エキレック:私の知っている限り、どの国務長官よりも、あなたは信仰の自由に取り組まれています。もちろん、これは中国問題の重要な側面でもあります。なぜこれが重要なのでしょうか?

ポンペオ:それはあらゆる文明の中核を成すものであり、人間は人間本来の尊厳を持っています。信仰を尊重しなくなれば、問題が起こります。多くの外交的なこと、軍事的な混乱、多くの悪いことに繋がります。そのためトランプ大統領の指揮の下、私たちは中国だけでなく、他の国でも信仰の自由に焦点を当ててきましたが、特に中共を注視しています。中国西部のウイグル人に何をしているのか、チベット人に何をしているのかを見てきました。今では中国北部のモンゴルの人々や全国のキリスト教徒など、他の少数民族にも同じことをしています。聖書の中国化など、人間の尊厳に対する根本的な侮辱は独裁政権の特徴です。

習近平総書記も同じです。統治力を維持するためには、権力と支配力を拡大しなければならないことを彼はわかっています。これは世界中の人々が持つべき、信仰の自由の重要な空間を閉ざしています。我々はこの問題に光を当て、最善を尽くし、ローマ教皇や世界各地の宗教指導者と話をしてきました。私個人としては、迫害された人や、家族が迫害された人たちに会うことが出来たのは、素晴らしい経験でした。ただ信仰の自由を望む、高貴で素晴らしい人々に出会えたことを嬉しく思います。

私は国務省が行った仕事を誇りに思いますし、トランプ大統領と政権が行ったことを誇りに思います。世界中がこの働きかけを続けると確信しています。人々が神から与えられた権利を実践でき、中共が選択した信仰ではなく、自らの信仰を持てるよう中共に要求します。

エキレック:人々の心の中で、そしておそらく国務省内で、中国と中国共産党の概念を区別するためにとても苦労してきたように思えます。なぜそんなに重要なのですか?

ポンペオ:中国には長い歴史、王朝があります。中国には由緒ある長い歴史がありますし、この場所に住んでいる人々は良い人たちです。しかし悲しいことに、国民は産児制限で出生数まで定められる独裁政権の下で暮らしています。長い間、彼らは自分の望むように子どもを持つことさえできず、選択的中絶が行われてきました。

過去50年の文明の最大の悲劇は、中国国内で起こりました。しかし、それを推進しているのは中国国民ではありません。お金を盗み、国有企業に世界のあるべき姿からかけ離れた行動をさせているのは、これらの指導者たちなのです。一部の人々を貧困から救い出したかもしれませんが、すべての人間に与えられた基本的な政治的自由を否定しています。私は中国人を尊敬していますし、中国の人々が違う道を望んでいると確信しています。彼らは自由を望んでいますが、それを否定しているのは中共です。

ですから、中国共産党と中国を切り離すことは重要です。ここ米国を含め、世界中に素晴らしい中国人が住んでいます。私たちは彼らを尊重し、称賛したいと思います。そして この政権の国際活動における振る舞いを変えるため、彼らも共に立ち上がるよう望んでいます。

エキレック:今の時点では、中国に関しては現状に戻ることはできないと仰いました。4、5年前の現状に戻ることはできないと思います。あなたは第70代の国務長官だと思いますが、国務長官は、大統領よりも離職率が高いですね。

ポンペオ:はい。いつもこれについて、冗談を言っています。

エキレック:このような中共へのアプローチは、次の交代の際にも、維持することができますか?

ポンペオ:世界中の人々がそれを許すことはないと思いますし、米国人はこの脅威により敏感になっています。長い間、米国の指導者はそれを否定していたので、人々はそれを見たり、感じたりすることができませんでした。彼らの指導者は「カンザス州やアイオワ州の人々から、何百万もの仕事を奪ったり、シリコンバレーや、ボストン・コリドーで発明された、技術を盗んだりしてもかまわない」「心配ない、我々は大金を稼ぐ」と言っていましたが、そのような時代は終わりました。

人々もこの中共ウイルスでわかったと思いますが、世界中で中国政権の本質を目の当たりにしたと思います。私も見ました。世論調査のデータでも見てきましたが、さらに重要なのは、私は世界中を回り人々と話をしました。彼らが3年前、4年前、5年前とは異なる側面で中共の本質を理解していることです。その責任の一端は私たちにもあると思います。しかし、誰も戻ることはないでしょう。インドネシアやベトナム、シンガポールであろうと、中共は悪と認識している限り、誰も戻ることはありません。彼らはわかっていますし、はっきりと認識しています。

ですから現在の中共に対する、この圧力は本物だと確信しています。指導者が要求しているからというだけではなく、世界中の人々がそれを目にすることができるからです。 中共の正体が暴露されたのです。

エキレック:はい 私もそう思いますし、確かに色々な考え方が変わってきていますが、EUと中国の条約の合意について、頭を悩ませています。このことについては、よくご存知だと思います。

あなたはブリュッセルの人たちに 「現状には戻らない」と言われたと思いますが、この条約が実際に発効すると、逆に私には、現状が違う方向へ行くように思えます。

ポンペオ:中国との取引は、中国が我々に製品を販売し、我々が製品を購入し、それが公正かつ公平で相互的であれば問題ありません。米国で投資する同じルールで、米国の企業や欧州の企業が中国に投資し、米国の国家安全保障に影響を与えないなら構いません。我々や世界がしてはならないことは、私たちが50年間やってきたことです。

中国が例外を要求するたびに、それが国家安全保障政策の例外であれ、WTOの貿易ルールであれ、あるいは彼らが放言する「世界保健機関(WHO)は興味深いが、率直に言って、彼らの要求に従うつもりはないし、その取り込みを政治化する」などは、我々が止めなければならないものです。容認するわけにはいきません。

この50年間してきたように、中共に譲歩し続けるわけにはいきません。 中共はそれを利用するでしょうし、習近平総書記がやりたいと言っていることをやるでしょう。 彼らは世界中に従属国家を持つ覇権勢力を作るでしょう。それは容認できません。我々が大切にし、我々の建国者たちが、ここ米国で大切にしている自由の理念は、世界が今後50年間、どのように関わっていくかのルールの基礎となるべきものでなければなりません。

もし私たちが立ち上がらなければ、もし欧米が立ち上がらなければ、欧米は場所ではなく、アイデアですが、我々が重要だと認識していることに、欧米が立ち上がらなければ、中国共産党は勝者となり、我々の子供や孫たちは、全く違った世界で、暮らすことになるでしょう。誰もそれを望んでいません。

エキレック:難しい質問です。少なくとも私には、難しい問題です。現在もここ米国では、中国の学生に何万ものビザを発給しています。彼らの中には、あらゆるレベルで、中共のために働く者がいることはわかっています。どのように対処すればいいでしょうか?まだ米国はビザを発給していますね?

ポンペオ:はい、その通りです。米国に留学する中国人学生は、年間30万人以上います。そのような学生が米国に来て学び、欧米に触れたいのであれば、問題ありません。率直に言って、それは良いことです。彼らは母国に戻り、自由とは何かがわかり、自身が望むように、家庭を持つとは、どのようなことかわかります。それは良いことです。

しかし残念なことに、中共と国家安全部、そして中国国内の安全保障機構である人民解放軍は、これらをあまりにも多く取り入れてきました。我々は直ちに確認できた人物数千人を追放しました。それは今までになかったことです。また中共が浸透した、あるいは少なくともアクセスした、助成金や研究プロジェクトに関連するリスクを学校側に認識させるために、これまで以上に多くの取り組みを行ってきました。そうすることでより良い研究機関にすることができます。

多くの孔子学院を閉鎖し、この実態を訴えてきました。時には批判されることもありましたが、米国を回り、中共の危険性を話してきました。ジョージア工科大学やウィスコンシン州で、米国国内、政府内、高等教育機関や研究機関に浸透している中共について話しました。

私たちが適切な方法で、セキュリティ要素を管理し、確実に保護することができれば、中国の学生がここで学ぶことは全く問題ありません。しかし全世界がそうする必要があります。米国の教育機関だけでなく、彼らは豪州や欧州など、世界中の教育機関で学んでいます。 これは米国だけの問題ではありません。 全世界がこの問題に、取り組まなければなりません。

エキレック:あなたの言う通り、非常に大きな変化がありました。 同時に、ウォール街や投資家たちは、私が思うに、まだ中国への投資を全力で進めています。

ポンペオ:トランプ大統領が、採択した政策の影響もあって少し変わったと思います。多くの人は中共ウイルスで、中共の正体を目にしたからでしょう。彼らは自分たちの制度は「腐敗した」と言っています。国有企業がさまざまな形で、競争しているのを見てきましたが、ここ数年でさえ彼らは十分に認識していなかったと思います。サプライチェーンが他の場所にシフトし始めています。

今日のビジネス界では、中国国内で事業を行うことの、政治的リスクがより深く認識されていると思います。2、3年前にこれは見られませんでした。確かに今でも、中国でかなりの投資が行われています。私はトランプ大統領が、「我々がこれを公正かつ互恵的な方法で行えば、それは貿易協定が意図していたことだ。これを公正かつ互恵的な、方法で行えば問題ない。私たちは安全保障問題を守らなければならない」と言ったことを思い出します。

投資界もビジネス界も、中共からの挑戦を理解していると思います。変化はゆっくりとしたもので、時には一歩進んだり、少し横道に逸れたりすることもあります。彼らもこのことを認識しており、米国人と米国の国内の安全保障を守るという、中核的な役割を果たす方向に動き出すでしょう。軍事的な要素と経済的な要素があります。

我々はここ米国で、人々が良質で高賃金の仕事に就けるようにし、中共が全く容認できないことをして、私たちから仕事を奪うことがないようにしなければなりません。

エキレック:あなたは「信頼するな、確かめよ」という指針を明確にしました。これはレーガン元大統領の、アプローチを参考にしていると思います。他国、特に中国のような大国と話すには、言葉の敵対心が強すぎるという、意見もあります。

ポンペオ:私は議員として6年間、トランプ政権で、4年間務めてきた経験からすると、他でもなく中共に不信感を抱き、中共の成すことは全て愚かなことだと言えます。彼らは次から次へと約束を破りました。米国との約束だけでなく、世界との約束、香港の人々との約束、中国本土の人々との約束、南シナ海を軍事化しないという、オバマ元大統領との約束を破ってきました。何度も何度も、このようなことがありました。中共はウイルス問題があれば、公表すると約束しています。リストは無限にあります。彼らは未だに、世界保健機関 (WHO)による、ウイルスの発生源調査を、約束したにも関わらず、拒否しています。

私は「信頼するな、確かめよ」を、米国が中共と何らかの形で相互作用するための、中核モデルであると説明することは、他の人が言ったことを示唆するような形であり、的外れだとは思いません。

エキレック:中国の中共ウイルスに言及されました。興味深い質問をお聞きしたいと思います。米選挙への外国政府による、干渉などが取り上げられています。これについての調査報告書の提出も延期されていますが、今纏められている最中です。我々は米選挙に、中共が干渉したとわかっています。少なくとも彼らのウイルスへの対処法は、明らかに選挙に大きな影響を、与えました。誰もこれについて異議はないと思います。これについてどう思いますか?

ポンペオ:あまり多く言及できませんが、情報機関コミュニティに業務を完了させ、適切に報告書を発表してもらおうと思います。ウィスコンシン州でも話しましたが、米国民は、中共が我々の周りの至る所に浸透していることを知っておくべきです。彼らは私たちの学校で活動していますし、団体や組織でも活動しています。市民団体と称し、実際は中共の情報収集活動を行なっています。この種の脅威は、私たちが非常に長い間見てきた脅威とは異なるので、必要とされる対策も異なるものでなければなりません。

これは選挙にも当てはまります。中共は確かに熱心にロビー活動を行い、熱心に働き、米国中に領事館を持っていますが、これらの外交官は、外交官として、すべきことを行なっていません。彼らが領事館を通じてスパイ活動をしていたのは明らかだったので、ヒューストンの領事館を閉鎖しました。米国民は中共が、米国の利益にかなうような行動をとっていないことを認識し、警戒する必要があります。米国の指導者は、このことを米国民に明確に示す必要があります。

エキレック:最後に一つお聞きしたいことがあります。多くの人は知らないかもしれませんが、あなたが設置した、「不可侵の権利に関する委員会」(Commission on Unalienable Rights)についてです。簡単になぜこれがあなたにとって重要なのか、またその目的を教えてください。

ポンペオ:米国の建国の父たちが認識した一連の権利は、彼らが作ったのではありません。神が私たち一人一人に与えてくれた権利は、米国のストーリーの中心であり、特別な国家であるという認識は、建国の父たちの認識を根拠としています。ユダヤ教やキリスト教徒の権利や、自然権は、私たち一人一人に、神によって付与されています。私は世界中を見てきましたし、20世紀に始まった、人権活動も見てきました。

そして今では、少なくともここ米国では、私たちの建国の理念から、それが引き離されました。人権の専門家にこれを見てもらうため、メアリー・アン・グレンドンさんという女性が率いる委員会を発足させました。私たちは様々な信仰や、政治的背景を持つ人々に、建国当時に立ち戻ってもらい、「米国の伝統に基づいた、効果的な外交政策の方法は何か」と言っていました。私はそうするように彼らに頼み、彼らは世界中の他の伝統、人権の伝統にも目を向けていたので、素晴らしかったです。

私たちは今、一人一人にとって非常に重要な、これらの本質的な権利について話すための世界的な取り組みを始めました。視聴者の皆さんには、是非一度このレポートを見てほしいと思います。50ページほどの短いレポートです。米国の偉大さや、我々の建国の父が、いかに聡明で優れていたか、そしてそれがなぜ建国の繁栄の中心に、あったかを思い出させてくれます。これらの権利は重要です。すべてが権利になるのであれば、私たちの外交政策は原則に基づいた方法では、提供できないので、その伝統に戻りたいと思っています。

エキレック:ポンペオさん、ご出演いただき、ありがとうございました。

ポンペオ:ありがとうございました。

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