大紀元時報
謝田コラム

反米から親米へ「中国のフルシチョフ」の期待 習近平政権が向かうもの

2017年06月25日 11時00分
米フロリダ州にあるトランプ氏の別荘「マール・ア・ラーゴ」で7日、訪米した中国・習近平国家主席と話す米トランプ大統領(JIM WATSON/AFP/Getty Images)
米フロリダ州にあるトランプ氏の別荘「マール・ア・ラーゴ」で7日、訪米した中国・習近平国家主席と話す米トランプ大統領(JIM WATSON/AFP/Getty Images)

 結局、誰が反米なのかといえば、中国共産党体制、中国共産党の関連団体、そして中国共産党の核心だ。これらはみな共産主義のイデオロギーから由来する本物の反米だ。

 だから習政権が反米政策を放棄することの真の意味は、中国社会にある反米要素、反米パワー、反米の核心となっている中国共産党という独裁集団を放棄するということになる。 

 中国による反米政策と共産主義の放棄を示す1つ目の象徴が、対北朝鮮政策の転換だ。米中首脳会談後、習政権はすぐに北朝鮮に対しより厳しい経済制裁を開始した。北朝鮮からの石炭が大量に返還された。対中石炭の輸出は北朝鮮にとって資金調達の重要手段である。

最後通牒を突き付けれる北朝鮮(GettyImages)

 次の段階としては、中国当局は北朝鮮との友好条約『中朝友好合作互助条約』を破棄することになるだろう。この条約は1961年7月11日に、北京で周恩来総理と金日成総書記が調印したもので、どちらか一方が戦争になった場合、もう一方が軍事面及びその他援助活動を全力で行うと記されている。この条約は2度の自動延長を経ており、次の有効期限は2021年を予定している。

 仮に米国が北朝鮮に対し武力行使しても、中国は傍観を決め込むだろう。習主席がトランプ大統領に約束した北朝鮮への説得は、実際には最後通牒だ。

 あるいは金正恩総書記に政権を手放し、他国への亡命を勧めるだろうが、金総書記は首を縦に振らないだろう。そうなれば中国はこれ幸いと北朝鮮問題から手を引いて、米国のすきにさせるだろう。

 国際情勢とは奇妙なものだ。1950年に起きた朝鮮戦争では、中国は北朝鮮と共に米軍と戦った。だが今回は同じ朝鮮半島で、中国軍と米軍が手を取り合って北朝鮮体制を叩き潰す可能性がある。

日本に感謝していた毛沢東 公開文献で少なくとも6回

 習政権は北朝鮮に圧力をかけ、核開発の放棄を迫っている。中国が今本気に北朝鮮を制裁し始めているのは、米国が金正恩共産党政権をつぶすのをサポートしようとしている。

 北朝鮮に見切りをつけるということは、北朝鮮の共産党政権を見限るということだ。北朝鮮以外にも、キューバやベトナムといった他の共産党国家も共産主義の色を薄くなっている。これは、共産主義が世界から跡形もなく消え去ろうとしていることを意味している。北朝鮮の共産党政権崩壊が完了すれば、中国も遠からずそうなるだろう。

 

 中国の反米路線の転換や共産党体制を崩壊させる動きに対し一番敏感に反応し、それを最も恐れているのは、当然のことながら毛左勢力(毛沢東を盲信する左翼勢力)や江沢民派勢力、そして党内に存在する利益集団だ。

 いまの習近平政権に対する攻撃は、これらの集団の複合体によるものだろう。彼らはおそらく協力して現政権に圧力をかけてきて、反米政策の継続を要求し、共産党体制を維持させようと抵抗する。

 ある「五毛党(当局の指示によりネットに書き込みをして世論を誘導する人々)」は「習は現代のフルシチョフだ」とコメントした。これは正に、習主席がこれから到達し得る歴史的地位を指しているように見える。フルシチョフの最大の功績は、スターリン思想を排除する一連の政策を行い、スターリン体制下にあった旧ソ連で、大粛清により迫害された人々の名誉回復を行ったことだ。習主席もこれに倣うことができるだろうか。今後に注目したい。

(翻訳編集・島津彰浩)

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