謝天奇コラム

習近平の訪米ジンクス 周永康が失脚、天津爆発、上海株暴落

2017年05月05日 06時11分

 一方の習サイドも、6月11日には周永康に対し無期懲役の判決を下し、7月20日には中央政治局が令計画の党籍・公職を剥奪するという決定を下した。また8月30日には、郭伯雄の党籍をはく奪することも決定し、「国家級の大トラ」と言われた江派の主要メンバーの3人を相次いで失脚させている。

 この訪米中、シアトル‐ワシントン‐ニューヨークと米国内を移動した習主席の行く先々で、法輪功学習者らが「江沢民に対し、法の裁きを」と主席に対し呼びかけている。習主席を乗せた車が、このスローガンの書かれた横断幕の前を通過する様子もたびたび見られた。

 9月29日、習主席は米国から帰国した当日に、国営メディアは中紀委機関紙に掲載された一文を転載した。そこに唐代の詩人・杜甫の「前出塞(ぜんしゅつさい・外敵と戦うために砦を出て出陣する前の意味)」の中の「射人先射馬 擒敵先擒王」(人を射んとすれば先ず馬を射よ、敵をとらえんとすれば先ず王をとらえよ)」が挙げられ、江派勢力の頭である江沢民を捕らえることの暗喩と見られ、内外から大きな注目を浴びた。

 11月10日と11日に、上海市副市長の艾宝俊、北京市委副書記の呂錫文が相次いで取り調べを受けた。11月12日に国営メディアは「大トラ狩り」は始まったばかりで、引き続き厳しく行っていくと強調した。文中には「刑不上常委(政治局常務委員は刑事罰の対象にしないという不文律)」はすでに無効であるとも重ねて記されていた。

その後、江派勢力の人物について不利な情報が飛び交い、失脚も続き、同時に軍隊改革も粛々と推進された。

(つづく)

(翻訳編集・島津彰浩)

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