大紀元時報

「一帯一路」サミットに課題残る 非難される北朝鮮の出席、インドの参加拒否(2)

2017年05月17日 13時39分
「一帯一路」サミット閉幕、各国の思惑相違、投資の透明性、人権など課題残る。2日目、会議場までの廊下を歩く中国外交部長・王毅氏(Jason Lee-Pool/Getty Images)
「一帯一路」サミット閉幕、各国の思惑相違、投資の透明性、人権など課題残る。2日目、会議場までの廊下を歩く中国外交部長・王毅氏(Jason Lee-Pool/Getty Images)

 中国当局は「一帯一路」構想によって各国に互恵的かつウィンウィン関係を築けると主張してきた。しかし、この経済圏構想には、人権問題が深刻な中央アジア国も含まれている。

 米国ニューヨーク市に本部を置く人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は、インフラ整備を進める中で、地元住民の生活に打撃を与える恐れがあるとの懸念を示した。

 「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」が発表した声明で、タジキスタンが2014年にダム建設の際、予定地周辺の住民に十分の補償を提供せず、強制的に他の地区に移転させたとの事例を取り上げた。また、「一帯一路」プロジェクトを狙った襲撃を防ぐためだとして、中国当局は新疆ウィグル自治区で住民らへの監視を強化していると指摘した。

 今年1月にスリランカでは、中国当局が出資し港建設や工業地帯の建設計画に数百人の地元住民が抗議活動を行った。計画には、数千人の住民の強制退去を予定していた。住民らは警察と衝突し、警察を含む約21人が負傷した。

 中国資本によるインフラ建設に地元の人々が抵抗するケースはこれまで、ラオスやタイ、さらにアフリカでもみられた。

最も不安視されているのは「一帯一路」参加国に対する融資の不透明さ

 中国が提唱する巨大な「一帯一路」経済圏構想は、対象国が70カ国以上、世界の人口の65%をカバーし、そして国内総生産の合計は世界全体の4割を占める。それでも、世界各国はその構想に対して多く懸念している。専門家は、最も不安視されているのは中国当局が「一帯一路」参加国に対する融資の不透明さだと示している。

 自由経済市場ではない中国当局は、多くの資本主義国で国際基準に従いインフラ投資を進めていけるかはまだ不明だ。開幕式で、中国の習近平国家主席は、政府系ファンド「シルクロード基金」に新たに1000億元(約1兆6000億円)を増資すると表明した。しかし当局は、どこから、そしてどのように投資資金を捻出するかについて、中国国民に説明を行っていない。

 増資について、国会に相当する全国人民代表大会での審議もない。中国当局が国際基準とまだかけ離れていることが示された。

  (おわり)

 

(翻訳編集・張哲)

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