大紀元時報
日本の離島と中国クルーズ観光

奄美35人集落に中国人5000人?大型クルーズ船誘致計画、国が検討

2018年05月16日 21時00分

瀬戸内町議会でも、クルーズ船誘致計画は議題に挙がっていた。現職議員は3月議会でのクルーズ船誘致に関する一般質問の要約を、4月に各町民家庭に配布した。議員と町役場とのやり取りが記録されており、議員側からは周遊コースの説明、港湾建設費、滞在客の過ごし方、外国人の大量入域に関する諸問題など、質問が相次いだ。企画課長は「現時点ではこれらの情報は入っていない。国と県との交渉もまだ」と語ったという。

この記録には、大型外国資本の誘致に繋がりかねないとして、奄美大島の土地買収を懸念する声もあがっている。「いま北海道や沖縄など、日本の各地で外国人による土地買収が問題になっている。瀬戸内町の過疎地を買うことなど、たやすいことだろう」「自分たちの故郷が外国人に浸食されていく、生きていく場所が失われる。こんなことは悪夢であってほしい」

記録によると、鎌田・瀬戸内町長は人口減と若者離れ、雇用減の対策として「クルーズ船誘致は起爆剤となりうると信じている」と答えた。

奄美地方2紙によると5月10日、西古見へのクルーズ船寄港地誘致計画による生活への影響を懸念した住民の有志は、計画撤回を求める申し入れ書を同町企画課に提出した。

有志の一団は6月に始まる定例議会前に意見を申し入れた。奄美新聞によると、代表で宿泊業を営む男性は「クルーズ船誘致計画自体見直しを町議会で話してほしい。島の観光客は順調に増えている」「これまで通り穏やかな暮らしと観光業が営めるように願う」と要望を述べた。

同紙によると、対応した企画課は誘致計画を白紙にすることを強調したという。

瀬戸内町役場に勤める事務職員は「うわさが独り歩きしている。西古見のクルーズ船誘致計画では、どの国のナニ人が来て、どこのクルーズ船企業だとは明かされていない。うわさは住民の不安をさらにあおっている。誘致計画は、国が検討している。クルーズ船企業側の考えもある。瀬戸内町だけで決められることではない」と語った。

白紙化を企画課は言及したが、港湾建設計画自体は立ち消えになったのか。管内の港湾について九州地方整備局に問い合わせたところ「国が担当している件で、われわれでは回答できない」とした。

国土交通省のクルーズ振興室は「突然の出来事で町民に不安があるのは理解している。瀬戸内町の町政懇談会で、疑問は解消されていくはず」と述べ、計画の進捗(しんちょく)など明言は避けた。

ー中国の野心的観光ビジネス 世界大手クルーズの副社長は中国系 につづくー

(取材と文/佐渡道世)

※一部、誤字を訂正しました。

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