■大紀元日本 http://www.epochtimes.jp/jp/2010/01/html/d16093.html



保険の退出手続きに殺到した人々

新規則に戸惑う 2万人出稼ぎ労働者、保険退出手続にラッシュ=深セン市

 【大紀元日本1月4日】大晦日の12月31日、中国深セン市福田区にある市社保センターの前が、養老保険の退出手続きを行うために殺到した出稼ぎ労働者たちの長い行列で埋め尽くされた。混乱を避けるため、当局は大量の警察を出動させ、現場の交通・秩序整理に当たった。深セン市社会保険基金管理局の発表によると、同日、少なくとも2万人以上が退出手続きを行った。

 この背景には、新しい養老保険規定の「城鎮企業従業員基本養老保険関係移管・継続暫時執行法」(以下、「暫時執行法」)の2010年1月1日からの実施がある。

 中国国務院弁公庁が昨年12月28日に出した通達によると、暫時執行法の下では、保険加入者が所在地以外の省・自治区・直轄市へ流動する際、保険の順調な移管・継続手続きが行われる。

 しかし、新しい規定では、加入者は保険を移転する手続きが可能となるが、退出手続きが出来なくなるため、出稼ぎ労働者らは、新規定が施行される前に保険の退出に走った。

 「南方都市報」の報道によると、陜西省からの出稼ぎ労働者邢(シン)さんは、出稼ぎのために2002年から深圳市を訪れて4~5回も転職している。故郷に戻ってから保険を換えたりするのが非常に煩雑な作業になることから、やむを得ず保険を取消すと語った。

 保険に加入して5年余の劉(リュオ)さんは、新しい就職先は社会保険がないため、今までの保険を移転することができないし、故郷の湖南省の農村では、保険を受け入れることもできないことから、現在の保険を取消す考えに至ったと話した。

 深圳市社会保険基金管理局の杜斌副局長によると、今回保険を退出する出稼ぎ労働者の多くは、20代と定年退職者が占めているという。20代の場合は、保険料の支払い期間が短いことから、故郷に帰る前に保険を取り消すためである。また、定年退職者の場合は、退職金を受け取る可能性が少ないことや深圳での仕事を辞めるなどが理由で、これから先数年間の保険料を支払わなくてよいという考えで保険を取り消すことを選んだと説明した。

 杜副局長は、新規則の施行は確かに突然であり趣旨を了解してもらう期間を与えていないが、加入者の権益を守るために作った規則であり、保険退出ではなく、移管・継続を選択すべきだと加入者に呼び掛けた。

(翻訳編集・余靜)