THE EPOCH TIMES

<心の琴線> 妻が亡くなった後 6歳の息子を叩いた私

2010年10月12日 07時00分



 ある日、住宅街にある郵便局からクレームの電話があった。息子が宛先のない手紙をたくさんポストに投函したのだという。郵便局にとってこの時期は多忙きわまるシーズンであり、息子のいたずらは彼らにとって大迷惑だったのだ。

 もう息子を叩かないと心に決めた私は、急いで帰宅して、息子にそのわけをたずねた。何も説明せず、ただ謝るばかりの息子に業を煮やし、またもや手を出してしまった。私は郵便局に行って息子の手紙をもらってくると、彼の前に投げ出して、「どうしてこんないたずらをするんだ!」と怒鳴った。

 息子は泣き出して、「それ、ママに送る手紙なんだ」と答えた。

 この話に、私は目頭が熱くなった。懸命に感情を抑えながら、「どうして一度にこんなにたくさんの手紙をママに出すの?」と聞いた。

 「前は郵便ポストに手が届かなかったけど、最近やっと届くようになったから、前に書いた手紙も一緒に出したんだ」と息子は答えた。

 一瞬、茫然とした私は、すぐに言葉が出なかった。しばらくして息子にこう話した。「ママは天国にいるから、書いた手紙を燃やせば天国に送れるんだよ」

 夜、息子が寝た後、私は外に出て息子が書いた手紙を燃やし始めた。何を書いたのかと思い、何通か読んでみた。その中の一通に、ひどく心が痛んだ。

 「ママへ:

 ママに会いたい!今日、幼稚園でパフォーマンス発表会があったの。ママがいないから僕は学校に行かなかった。パパにも言わなかった。パパがママのことを思い出して悲しくなるから。パパは僕を探していたんだけど、でも僕はパパに悲しんでる自分を見せたくなかったから、ゲーム機の前で遊んでる振りをしたんだ。パパに理由を聞かれたけど、僕は何も言わなかった。

 毎日パパは泣いている。きっと僕と同じでママに会いたいんだ。ママ、僕の夢に出て来てください。会いたい人の写真を胸の上に置いて寝れば、その人が夢の中に出てくると聞いたんだけど、どうしてママは僕の夢に出てこないの?」

 もう何があっても、二度と息子に手を出さないと、手紙を燃やしながら私は妻に誓った。
 

(翻訳編集・XXL)

 

 

 

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