THE EPOCH TIMES

<赤龍解体記>(16) 金総書記の訪中、嫌でも止むなき内実

2011年05月30日 08時04分



 ■金総書記の訪中は実に迷惑なものだ

 今回の訪問で、金総書記は専用列車や高級乗用車で東北から北京、上海、揚州、南京を歴訪した。彼が行く先々で通行止めが行われ、地元の人々に多大な迷惑をかけ、「ゆすり取りもの」などと不満や罵声を浴びせられていた。

 中共対外連絡部の官員も、北朝鮮は中共に数々の迷惑をかけ、中共のリスクになりつつあると不満を漏らした。

 第1に、北朝鮮は、後継者や経済危機などの問題により、国内動乱が随時に起きうるため、その後ろ盾をする中共はそれなりの代償を支払わなければならず、それによって中国国内の危機も引き起こされかねない。

 第2に、米国の対テロ作戦が一段落したことにより、そもそも中共外交のカードとする北朝鮮は今後、厄介な存在になりかねない。

 第3に、中国の国民の中で、北朝鮮をマイナス的に捉える人が急増しており、これらの民意は懸念せざるを得ないのである。

 第4に、北朝鮮の指導者らはつけあがるもので、最近の訪中でも米国大統領同様の接待をしつこく要求し、両国関係においても米国と同様に対応するよう要求している。たとえば、1年前に北朝鮮はかつて中国の駐北朝鮮大使の赴任を拒絶した。その理由は中共の駐米大使より官位が一つ下だからである。これは中共の国際外交においてきわめて厄介なことになってしまい、結局は要求通りに元の大使を取り換え、中共駐米大使と同格の大使をあらためて派遣しなければならなかったのである。

 金総書記は以前は、ただ経済援助を要求しただけだったが、最近は政治面での待遇などでもいろいろ注文するようになった。今回の訪問も、重慶を視察したいと要求したが、中共側は鉄道の安全を理由に拒絶したという。

  ※  ※  ※

 中共の官員が上記のような秘密および不満を漏らしたのは、中共の意図的なものか否かは不明だ。しかし、世界情勢が激変する今、中朝の伝統的友情はもはや同じ穴のムジナが災難を逃れるための相互利用に褪色し、上位にあるはずの兄貴がならず者の弟から逆に巻き上げられるのも現実的になっているのだ。
 

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